金縛りとは医学用語で「睡眠麻痺」と言われています。
これは、睡眠中に脳が覚醒してしまうものの、肉体は目覚めていないために身体が動かせない現象を指します。
上記のように実際に脳は覚醒している状態にも関わらず、身体が動かない金縛りもあるにはあるのですが、ほとんどの金縛りに遭っているという現象は夢でしかないことが大半なようです。
ただこの金縛りの夢、身体が動かないことだけに意識が向いてしまいがちですが、実は金縛りの夢が表す暗示というものがあり、そこにも注視しなければならないのです。
という事で本記事では、金縛りの夢の意味と対処法をご紹介しますので、金縛りの夢の「身体が動かない」真相を理解しましょう。
金縛りになる理由と仕組み
金縛りは浅い眠りの時に起きるということが分かっています。
日常生活において、精神的、肉体的に疲れている時に起きやすいと言われています。
また、この時通常は目が覚めているときに出るアルファ波という脳波が大量に出ているそうです。
通常の夢の時とは脳の状態が異なるために、普通とは違う夢の見方をしているという考えなのだそうだ。
普通の夢では、非現実的なことが起きても変だとは感じないですが、金縛りの場合は脳の状態は起きている時に近いので夢を現実のように感じてしまうのです。
体が思うように動かないのも通常の夢見の時と同じなのに、これを異常事態と思ってしまうのですね。
金縛りになった時の対策
金縛りは幽霊の仕業ではなく、脳の誤作動であると理解することで、恐怖が和らぐようです。
どんなに侵入者が恐ろしく見えても、実際に寝室であなたを恐怖に陥れようとしている人など存在しないのです。
金縛りの原因はまだ解明されていませんが、可能性を高めるものはわかってきています。
たとえば、疲れが溜まっているときや、徹夜明けで睡眠が中断されたときや、心的外傷後ストレス障害、パニック発作、不安神経症、抑うつなども原因と考えられています。
では、実際に金縛りになってしまったらどうすればいいのでしょう?
『Behavioral Sleep Medicine』に掲載の論文に、いくつかの対策が掲載されています。
研究チームは金縛り経験者を対象に、それを止めようとする方法と、その結果がうまくいったかどうかを調査しました。
その結果、以下の3つの方法の成功率が高いようです。
・口など、その他の身体の部位を動かしてみる。
・ポジティブな思考、祈り、または深呼吸などでリラックスを試みる。
同論文によると、金縛り中の恐怖とパニックは、パニック障害と同様、「症状を止めようとする試みが無駄になったとき」に発生するそうです。
その場合、自分の金縛りの症状を観察し続けることで、その始まりに気づくことができます。
そうすることで、テクニックがまだ効きやすい初期の段階に、手足を動かしたりすることができるはずです。
その他に、3つの瞑想テクニックを勧めています。
・幸せな思い出など、幻覚以外の何かに集中する。
・筋肉を動かそうとするのではなく、逆にリラックスさせてみる。
このテクニックは効果を発揮するかもしれませんが、大人数の患者でテストされたわけではありません。
とはいえ、瞑想をして悪いことは何もないはずなので、やってみる価値はあるでしょう。