映画「今夜、ロマンス劇場で」を見たのですが、
とても面白かったので、どんな映画なのか、
気になっている方にレビューしたいと思います。
後半はネタバレも含みますが気になる方はどうぞ参考にしてください。
作品情報:「今夜、ロマンス劇場で」
「あらすじ」
ス劇場の映写室で見つけた古いモノクロ映画のお姫様・美雪(綾瀬はるか)。
今は誰も見なくなったその映画を、毎日のようにくり返し見ていた健司の前に、ある日奇跡が起きる
。美雪が健司の目の前に突然現れたのだ。その日から2人の不思議な同居生活が始まった。
モノクロの世界しか知らない美雪にカラフルな現実世界を案内する健司。同じ時間を過ごす中で、2
人は次第に惹かれ合っていく。
しかし、美雪にはある秘密があった。現実の世界に来るための代償で、人のぬくもりに触れたら美雪
は消えてしまうのだ。そんな中、美雪は映画会社の社長令嬢・塔子(本田翼)が健司に想いを寄せて
いることを知る。
好きだから触れたい、でも触れられない……。
この切ない真実に2人はどう向き合い、どんな答えを出すのか――
「スタッフ&キャスト」
監督:武内英樹
脚本:宇山佳佑
この映画の監督はテルマエでもおなじみですね。
上映時間:109分
綾瀬はるか
坂口健太郎
本田 翼
北村一輝
中尾明慶
「今夜、ロマンス劇場で」の感想
ファンタジーな世界観ですがとてもよく作られていて素晴らしいストーリーです。
古い映画館、祭りの光景、商店街、そして蛍が輝く川…
昭和の日本の光景がノスタルジックでとても美しい映像で語りかけてきます。
全体に画像が優しく、癒されるようで、そこがとても心地よいです。
流れとしては、前半のコメディタッチとは一転して、中盤からは涙、涙の展開になります。
主演の綾瀬はるかさん、絶賛するしかないですね。
お転婆なお姫さまを快演しています。
ハマリ役ともおもいますし、演技も安定感があり、貫禄というかオーラさえ感じさせられました。
そして相手役の坂口健太郎さんですが、
世渡り下手だが一途で、そしてナイーブな”映画青年”役を、心のこもったていねいな表情と演技ですばらしい好演です。
ふたりの見応えのある演技のおかげで、若干トリッキーな脚本や演出効果もほぼ自然に、そして終盤は感動的な仕上がりになっています。
「人肌に触れると消えてしまう」設定は最後の最後で本当にそうなってしまいますが、
ヒロインを愛した若者が老齢になりヒロインに触れることなく共に過ごします。
いい縁談も出世話も全て放棄した一途さがとても切ないです。
老齢で腰が曲がり杖をついて病院で転んでも、触れられないのでヒロイン(歳をとらない)は助けることができない。
端で見ているとお爺さんが転んでも手も貸さない冷たい孫にしか写らないが、
加藤剛さんの「いいんだ、大丈夫だよ」の優しさと、それを心配そうに見つめる綾瀬はるかさんが印象的でした。
映画はひとを幸せにするためにつくられる。
本作は観終えて、すなおにとても幸福なきもちになれました。
これは間違いなく、名画と呼ばれる1本だと思います。
出会えて感謝です。星5つです。
最後に
この映画は1人で映画の世界に浸りながらじっくりと見ても良いですし、
カップルで観ても感動を共有出来ること間違いなしの作品なのでオススメします。