地震災害の多い日本において、近年では30年以内に巨大な「南海トラフ地震」が、
発生すると言われています。
南海トラフ地震が発生すると、その被害は今までの地震の比ではなく、
日本の機能が停止するとも言われていますので、不安に思っている方も多いでしょう。
しかし、日頃から地震対策をしておくことで、被害を少なくすることはできます。
地震対策で大切なことは、自分の身の安全を守るために一人一人が取り組むことです。
本記事ではそのポイントを紹介します。
ここでは家庭でできる一般的な被災時の対策を紹介していますので、
対策方法を知りたいという方は是非参考にしてください。
地震に備えて準備しておくべき行動とは?
自宅にいる時に災害が発生した場合は、自分と家族の命を守ることが最優先です。
地震に備えてしておいた方が良い対策について紹介します。
①家具の置き方を見直しましょう
地震発生時に自宅にいた場合の死亡原因の上位は、家具の下敷きになることです。
地震に備えて家具の置き方を見直しておくことが大切です。
地震によって家具が転倒すると以下の危険があります。
・ケガの危険
・避難を妨げる危険
・火災の危険
があります。
寝る場所や座る場所の周辺に重いものを置いておくと、
地震の揺れにより、人の方向に家具が倒れてきます。
家具を移動することが難しい場合には、低い家具にしたり、
家具を固定することが効果的です。
また、
倒れた家具が部屋の入口や窓を塞いでしまうと、避難が困難になります。
部屋だけではなく、
避難経路となる廊下には、ものを置かないようにすることも大切です。
さらに、冬場などでは家具の周辺には、
ストーブやヒーターを置かないように注意が必要です。
地震によって家具が倒れたときに、火災が発生しやすくなります。
②食料・飲料の備蓄をしましょう
地震によってライフラインが止まってしまう可能性があります。
そのときに備えて、
普段から飲料水や保存期限の長い食料などを備蓄しておく必要があります。
防災のためだけの特別なものを用意する必要はありません。
普段の生活で利用している食品等を備えることで同じ環境を保てます。
食料・飲料・生活必需品などの備蓄は人数分用意しておくことが基本で、
大規模災害発生時には、1週間分の備蓄が望ましいとされています。
飲料水とは別に、トイレを流すなどの用途の生活用水も必要です。
日頃から水道水を入れたポリタンクを用意しておくと良いでしょう。
飲料水は、1人1日2リットルを目安として備蓄しておくと良いでしょう。
非常食は、1日分の飲料として、
ご飯、ビスケット、板チョコ、乾パンなどを用意しておきます。
③非常用持ち出しバッグ(避難袋)を準備しましょう
自宅が被災した場合には、安全な場所に避難しなければなりません。
その場合、避難所で生活することになります。
避難所には、自分が快適に暮らせるだけのものが用意されているわけではありません。
地震の場合でも自宅から持ち出すべきものをあらかじめ、
リュックサックなどに詰めておき、
いつでも持ち出せる状態にしておく必要があります。
このように非常用持ち出しバッグ(避難袋)を用意しておくと、
被災した場合でも必要なものを持ってすぐに避難することができますし、
避難所生活でも不便な場面を軽減することができます。
④安否確認方法を決めておきましょう
地震はいつ起こるかわかりません。
職場で被災することもありますし、学校や旅行先で被災することもありえます。
家族が別々の場所にいる場合もあります。
そのため、家族と別々の場所で被災した場合でも、お互いの安否確認ができるように、
日頃から安否確認の方法や集合場所などを、
事前に話し合って決めておくことが大切です。
災害時には携帯電話の回線は繋がりにくくならます。
東日本大震災を経験したことがある方は、携帯が不便に感じた記憶もあるのではないでしょうか。
震災時は連絡をとることが困難になることがあります。
災害用伝言ダイヤルや災害用伝言板などを利用できるようにしておくことも必要です。
⑤避難場所や経路を確認しておこう
大規模地震が発生して、揺れがおさまった場合に、
いざ家から避難しようと思っても、どこに避難すればよいかわからなければ、
途方に暮れてしまうことでしょう。
間違った場所に避難すれば、2次的な被害を受けてしまう可能性もありえます。
そうならないように、いざ地震が起きたときに慌てずに避難するためにも、
自分の住んでいる自治体のホームページや国土交通省ハードマップポータルサイトなどから、
防災マップやハザードマップを入手しておき、避難場所・避難経路を事前に確認しておく必要があります。
災害発生時にスマホで調べようとしてもインターネットが繋がらない可能性もあります。
日頃から災害に関する情報や知識収集に努め、非常時に必要な物を備蓄し、地域や職場の避難訓練に参加するなど、災害への備えを少しずつでも充実させていくことがとても重要です。
家庭でできる被災時の対策
家庭でできる被災時の準備として、事前に備蓄しておくべき備品を紹介します。
家で過ごす場合も避難所に行く場合も共通して必要な備品は以下の通りです。
貴重品→預金通帳、印鑑、現金、健康保険証、マイナンバーカードなど
救急用品→ばんそうこう、包帯、消毒液、常備薬など
防災用品→ヘルメット、防災ずきん、マスク、軍手
電子機器→懐中電灯、携帯ラジオ、予備電池、携帯電話の充電器
衣類→衣類、下着、毛布、タオル
生活用品→洗面用具、使い捨てカイロ、ウェットティッシュ、携帯トイレ
※乳児のいるご家庭は、ミルク・紙おむつ・ほ乳びんなども用意しておきましょう。
より詳しく確認しておきたいという方は首相官邸のホームページでご確認ください。
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/bousai/sonae.html
避難所に行かずに家で過ごせる場合の準備
震災はしたものの、家で過ごせるという場合もあります。
その場合はどのような対策をしておけば良いかご紹介します。
食料と飲料水、日用品を確保しておく
被災した際に最も重要となるのは食べ物や飲み物です。
目安としては以下になります。
飲料水…3日分(1人1日3リットルを目安)を準備
日用品…トイレットペーパー/ティッシュペーパーなど
まずは上記のものを日頃から確保しておきましょう。
3日分と記載していますが、大規模な地震が起きた場合は1週間以上の備蓄があったほうが安心です。
食料や飲料水は家に備蓄しておくようにして、
いざという時に備えておいてください。
生活用水の確保も必要
災害が起きた際には断水して生活用水が確保できないという可能性もあります。
生活用水が確保できないと、トイレを流したりすることができなくなあるので、
日頃から水道水を入れたポリタンクを用意したり、
お風呂の水を張っておくなどの備えなども有効です。
最後に
地震の発生自体を防ぐことはできません。
どこに住んでいても地震が発生して被災する可能性があることを認識しておく必要があります。
万が一に備えてきちんと準備をしておけば、被害を減らしたり自分や家族の命を守ることにつながります。
日ごろから防災意識を持って、準備をしておくことが大切です。