秋の味覚といえば、栗を思い出す方も多いのではないでしょうか。
いろいろな料理があり美味しく食べられるのが栗ですが、
その一方で保存する場合はどのようにしたらよいか、
わからない方も多いのではないでしょうか。
ということで、今回は美味しい栗の保存方法と気になる保存期間についてまとめましたので、
栗のシーズンに備えましょう。
栗はまず下処理が大事
栗はそのまま放置すると虫が湧いてしまいます。
集荷したての栗を2~3日放置すると白い粉をふいたようになります。
それは鬼皮と渋皮の間に産み付けられた虫の卵が、幼虫になって活動を始めたためです。
ですが、下処理を行っておくと虫が死んで安心して貯蔵できます。
ですので、購入したり、頂いたらすぐに下処理を行いましょう。
下処理といっても方法は簡単・半日程度栗を水につけておくだけです。
鬼皮…外側の厚く固い皮のこと
渋皮…鬼皮の内にある薄い皮のこと。渋いタンニンを含んでいるためそう呼ばれる。
栗を冷蔵庫で保存する方法
①水を鍋に入れて80度ほどに沸かします
②鍋に栗を入れて1分ほど置きます
③鍋から栗を取り出して表面が乾く程度に陰干しをします(約30分程度)
④穴を開けたビニール袋に入れて冷蔵庫に保存します
保存期間は1週間から長くても1ヶ月程度ですので短期保存におススメです。
ビニール袋に穴をあけるのは結露を防ぐためです。
結露せず乾燥しすぎない状態であれば比較的長く保存できます。
※80度の温度と1分という時間は結構大事なポイントですのでなるべく守ってくださいね。
栗を冷凍庫で保存する方法
栗は冷凍保存が可能です。
しかも一度凍らせると甘味がグッと増して、美味しくなるんです。
簡単な方法としましては、ビニール袋に入れて冷凍庫に保存でも大丈夫ですが、
以下、ひと手間かけるとより一層美味しくなりますよ。
①栗を一晩水につけておきます
②水気を取り、半日ほど陰干しします
③密封容器に入れて冷蔵庫のチルド室に置きます(この間に糖含量が3倍程度になるそうです)
④2週間ほど経ったら冷凍庫に移動させます(甘味が増した状態をキープして貯蔵される)
この方法ですと、半年ほどの保存が可能になります。
茹でるときは、冷凍のままお湯に入れて大丈夫です。
茹でずに使いたい場合は冷凍のまま包丁を入れると皮がきれいにむけますので便利です。
まとめ
・短期保存なら冷蔵保存で1週間から1か月程度
・長期保存なら冷凍保存で半年程度
となります。
ちなみに下処理後に茹でた栗の賞味期限は3日ほどです。
その間なら冷蔵庫で保存しても大丈夫ですが日を追うごとに味は落ちてきますので、
なるべく早く食べたほうが良いでしょう。
以上となりますが、参考になりましたでしょうか。
栗の保存は少し手間はかかりますが美味しい状態で保存ができますので、
是非試してみてください。
おまけ
※栗の糖化について
栗は0℃前後の環境に4~6週間程度置くと甘みが3倍ほど増えるといわれています。
茹でてしまうと、糖化は進まなくなるので、必ず生の状態で行うようにして下さい。
※解凍はどうするの?
冷凍栗を解凍してしまうと、ふにゃふにゃになってしまうので、
解凍せずにそのまま調理しましょう。
栗ごはんを作る場合、鬼皮をとっているものであれば、そのまま入れて調理をします。
取っていない場合は、圧力釜で沸騰してから10分間加圧し、圧力が下がるまで置きます。
これで美味しい蒸し栗ができあがりますので、その栗を入れてご飯を炊くとよいでしょう。
圧力釜がない場合は、沸騰したお湯に栗を冷凍のまま入れて茹でましょう。
※鬼栗を簡単にむく方法
湯の中に2~3時間つけると、鬼皮が柔らかくなりむきやすくなります。
更に軽くゆでてから一度冷凍し、少し解凍させてむくと渋皮もきれいにむけますよ。
※マロンクリームの作り方
<材料>
生栗・・・200g
砂糖・・・100g
①栗を鬼皮ごと20分ほど茹でる
②冷めたら包丁で鬼皮と渋皮を剥くかスプーンでかき出す
③鍋に栗と砂糖を合わせて火にかける
④木べらで焦げないように混ぜながら栗をつぶしていく
⑤飴のような固さになったら完成