営業の売り込み、飲み会のお誘い、キャッチセールス……。
ビジネスには波風を立たせず、
やんわりと断りたいシーンが頻発します。
丁寧に、かつ差し障りのなく断るためには、
どうすればいいでしょうか?
悩めるあなたのために上手な断り方、
断る理由のバリエーション、定型の断り文句、
NOと言わない断り方の裏技などをご紹介します。
ビジネスでの上手な断り方の決まり文句
ビジネスシーンでの断り方には、
「決まり文句」があります。
マイルドに断れるだけでなく、
デキる人に見える効果もあるので、
まずはこの基本パターンを覚えておきましょう。
■まことに不本意ではありますが
「本当はやりたいのですが」
という気持ちを表現する断り文句です。
■今回は見合わせることになってしまいました
次回があるという含みを持たせるほか
「やりたかったのですが」
という気持ちを表現する断り文句です。
■お気持ちは重々わかるのですが
相手が食い下がってきた時に使う断り文句です。
■ご容赦ください
いい加減にしてほしいと思った時に使う断り文句です。
■せっかくですが、お気持ちだけ頂戴いたします
相手からの提案、譲歩、贈り物などを
受けられない時に使います。
■そのような大役、私には荷が重すぎます
面倒な役などを断る時の決まり文句です。
飲み会の誘いやセールスの上手な断り方
「行きたくない」というのが本当の気持ちであっても、
断る時には「行けない」に変換して伝えるのが大人。
これは断るときの基本です。
「本当はやりたいのだけれど、できない……」
断る時にはその理由を伝えるのが一般的ですが、
すぐに嘘だとわかるような理由をつけると
人間関係を悪化させてしまいます。
具体的な理由は言わずに、ぼかす表現を覚えておきましょう。
× 祖母が倒れた → ○ 家庭の事情で
× 急に親で上京して → ○ 急な差しつかえができて
× 家が水漏れで → ○ よんどころない事情で
とはいえ、しつこい勧誘など、
事情を察してもらえないケースもあります。
筆者が「このくらいは方便か」と思う
「断るための理由」をいくつか挙げておきます。
参考になさってください。
例)しつこい勧誘電話を断る時
『いろいろ熱心に説明していただいて心苦しいんですが、
うち同業なんです……』
例)保険や宗教などの勧誘を断る時
『○○さんにはとてもよくしていただいて感謝しているのですが、
実は親戚にもおりまして……、
もしも入る時にはそちらを立てないわけにもいかない状況でして……』
例)保証人などを頼まれた場合
『祖父の遺言で保証人だけにはなれないんです……』
迷惑な勧誘もあまりひどい断り方をすると後々が心配です。
逆恨みされそうな場合には、
語尾をゴニョゴニョと濁すと、
申し訳ない感じが伝わるので試してみてください。
それでも、どうしても断れないあなたへ
人間関係を壊したくないという気持ちが、
ジャマをして頼みごとを断れなかった、
つい無理をして引き受けてしまった……。
そんな経験のある方もいると思います。
相手を思いやる気持ちは重要ですが、
どちらか一方ばかりが我慢を続ける関係は、
いつか破たんしてしまいます。短期間ならともかく、
長い期間良い関係を続けるためには、
Noを言うことも必要です。
そうわかっていても断れない時は、
「驚く」「困る」「悩む」といった表情を
見せるところからはじめてみましょう。
少しずつ状況が変わっていくはずです。
良い人間関係を作っていくことと、
相手の言いなりになることは違います。
上手な伝え方で良い関係を築いていきましょう。