働き方改革も浸透してきて、生産性向上や業務効率化が一層求められています。
しかし、実際に業務効率化に取り組もうと思っても、
会社の状況や業務内容に適した方法を選ばないと、高い効果は期待できません。
経験豊富な人は、成功事例をもとに改善案を考えます。
すでにうまくいっている事例を利用したほうが容易に結果が出せるからです。
本記事では業務効率化を図るための代表的な、5つの手法をご紹介します。
業務マニュアルを作成する
進め方がわかりづらい業務はないですか?
このような場合は、業務マニュアルを作成することが有効な場合があります。
例えば、
仕事をしていると判断基準に困ることがあります。
「○○を確認する」といった作業です。
一言で「○○を確認する」といっても、
これだけでは具体的にどうやればいいのか分からないことがあります。
考え込んでしまい無駄な時間が取られたり、
また、人によって判断が誤ってしまうことも考えられます。
このような確認作業は、
「誰が」「何を」「どのように」「いつまでに」といったことが
分からないと業務の効率が悪くなってしまいます。
とくに、頻度が低い業務だと、思い出しながら仕事をすることも少なくないですよね。
結局、時間ばかりかかってしまい、ミスも起こりがちで仕事が終わらないのです。
そこで、業務マニュアルを作成しておくと効果的です。
確認作業を進めやすくなります。
実際、業務マニュアルを作成しておくことで、
自分が頭を使わずにできるようになります。
また新規参画者にも容易に受け渡すことができるようになるのです。
業務マニュアルの効果はそれだけではありません。
部門間でまたがる業務では、お互いの基準を決めておくことで、
確認や聞き直しの二度手間を減らすことも可能です。
業務における「ムダ」を洗い出す
業務には、少なからずムダがあると考えることが大事です。
コツとしては普段から行っている業務を時間毎に書き出してみるとよいです。
「何時から何時まで」
「誰が」
「何をしているか」
という具合です。
そうすると、同じ時間に同じ業務をしている人や、
やらなくても良い業務をしている人などが見えてきます。
普段から行っている業務の中にある「ムダ」を見つけだすことで、
業務の効率化にむけて改善できます。
資料作成そのものをやめることで、業務を効率化することもできます。
その際のコツとしては、
「この資料は本当に必要なのか?」と考えてみたり、
「この仕事は何につながっているのか?」
と考えてみたりすることです。
あってもなくても仕事が進むのであれば、
なくすに越したことはないですよね。
業務フローチャートを作成しておく
仕事を進めていくときに、フローチャートがあるのとないのとでは、
仕事の進めやすさが大きく変わることがあります。
フローチャートがあると、いつ誰が何をするのかが明確になります。
仮に複数人で仕事をする場合、
フローチャートを部署間やチーム内で共有しておくと、仕事の空白がなくなります。
つまり、仕事の抜け漏れや手が空いている人がなくなり、
誰が仕事のボールを持っているかが分かるのです。
多くの仕事では、誰が何をいつまでに行うのかが分かりづらい職場もあります。
そのため、仕事の全体の流れを知っている人に聞いて進めようとするでしょう。
ただ、それは仕事の全体の流れを知っている人に聞くまでに、
仕事が止まってしまったり、その人が回答するまでの時間を、
ムダに消費することになってしまいます。
つまり、時間のロスが発生してしまうということです。
そのため、業務フローチャートを作成しておくことが大切です。
そうすれば、仕事の滞りが減り仕事を進めやすくなるのです。
チャットツールを利用する
「チャット」は、パソコンやスマホなどを通じて、
複数人とリアルタイムでメッセージのやり取りをすることができる
コミュニケーション方法です。
代表的なツールとしてはMicroSoftのTeamsやZoomが有名です。
情報共有をよりタイムリーにしたいと考えている場合には、
チャット型の情報共有ツールを導入すると効果的です。
短い文章でタイムリーにコミュニケーションを取り合えるので、
メールよりも使い勝手がよくスピーディーなのが特長です。
メール作成に時間がかかったり、
相手とタイミングが合わず何度も折り返し電話をしたり、
といった手間やストレスを軽減することができます。
会社の組織内でのみ利用可能な「社内SNS」や、
外部ともやり取りできる「ビジネスチャットツール」などの中から、
自社に合ったものを選択すると良いでしょう。
ペーパーレス化
文書の電子化による「ペーパーレス化」は、業務効率化では定番の手法です。
しかし、なかなか進んでいないのも実状です。
ペーパーレス化に取り組むことで、
紙やインク代のコストカットになる上、
管理コストや更新の手間の大幅削減が期待できます。
最近では、会議資料や業務マニュアルなどの社内で使用する文書だけでなく、
クラウド上のやりとりで企業間の契約書が締結できるサービスなども誕生しています。
納税申告手続や人事労務手続の一部など電子申請の義務化に対応するためにも、
ペーパーレス化に取り組んでみるのも良いでしょう。