「本を速く読めたら」と考えたことはないでしょうか?
世の中には「速読術」というものを扱った本も沢山あります。
しかし、そのために本を読むのも面倒ですし、
本末転倒な印象もあります。
そんなあなたへ、速読術なんて大それたものでないですが、
短時間で多くの本を読める、読書のコツをご紹介します。
面白い小説など「速く読み終えたくない」という本には、
こんな方法は不要ですので、お好みによりお使いください。
それでは、どうぞ。
本は「読む」のではなく、「見る」を意識すると速くなる
読書のインプットスピードを向上させる一番の秘訣は、
本を「読む」のではなく「見る」ことです。
もう少し別の言い方をすると、
文字どおり一字一句書いてあるとおり漏らさず読んでいくのではなく、
文字を「見て」そこに書かれている情報を知る、
という意識で本を読むのです。
例えていうと、
イベントの告知ポスターを見るときと同じようなイメージです。
イベントの告知ポスターなどは、文章で説明が書かれていたとしても、
一字一句それを最初から読んだりは皆さんしないと思います。
たとえば、イベントの場所、日時、開始時間、チケット代金など、
自分にとって重要な部分や知りたいところを探して知る、
という「見方」をするはずです。
これと同じように本を読むのです。
本を冒頭から一字一句読まなければいけない、
というのは学校教育の弊害だと言われています。
日本人は小学校の国語の授業で、
1年生のときから教科書の内容を丁寧に最初から読んでいく
ものだと刷り込まれているのです。
しかし、考えてみると、そもそも読書の目的とはなんでしょうか?
それは、自分にとって必要な知識や情報をインプットすることです。
一字一句、丁寧に頭から読むことが重要なのではないはずです。
小学校の国語の授業で本を読む目的は、文字を覚える、
日本語の読み方を覚える、といったものだろうと思います。
その目的を達成するためであれば、
一文字ずつ丁寧に読む読み方が最適といえます。
しかし、大人の読書の目的は違うと思います。
日本語や文字はすでに習得しているので、
目的は、情報のインプットとなるでしょう。
そうであれば、その目的を達成できる読み方をすれば良く、
一文字ずつ読む必要はまったくないと言えます。
「見る」読書術で読むのが速くなる
「読む」のではなく「見る」のが速いと言うことがわかったとして、
では、具体的にどのように見ればいいのかわからない、
という疑問が出てくるかもしれないですよね。
しかし、多くのビジネスパーソンは「見る」読書術をすでに実践しています。
たとえば、新聞を例にとってみると、
新聞の内容を一面から一文字ずつ読んでいる人は、
ほとんどいないのではないでしょうか?
まずは紙面をざっと見て、
見出しなどから必要な情報を読み取ろうとしているはずです。
それと同じように、本も最初のページからパラパラとめくっていき、
見出しなどに注目しながら自分にとって必要な情報が、
どこにあるかを見ていけばいいのです。
そして本を見ていて気になった部分があったり、
情報としてインプットしたい部分があったりしたら、
詳しくその部分を読んでいきます。
この流れは新聞を読むときとまったく同じです。
このように、本は「読む」ものではなく「見る」もの、
であるという意識に変わっていくと、
速読術などのテクニックが不要になリます。
「見る」という意識で本を読み進めていけば、
それだけで速読と同じスピードで読めるようになるのです。