インフルエンザと風邪は症状がよく似ているので間違えやすいですよね。
インフルエンザは10歳未満の子供の場合、重症化しやすいので注意が必要です。
子供が熱を出したとき、普通の風邪か、インフルエンザかを見分けるための、特徴的な症状をまとめました。
インフルエンザと風邪の見分け方は?
風邪の症状は
良く知られている風邪の症状が徐々にあらわれます。
・鼻水が引き始めから出る。
・発熱しないか、微熱、時に38℃くらいの熱が出る。
・筋肉痛、関節痛、悪寒、頭痛、倦怠感、などの全身症状は少ない。
インフルエンザの症状は
38℃以上の高熱が急にあらわれる。
・鼻水は後から出る。
(最初は風邪の症状が見られない)
急激な全身症状が有るか、無いか、および風邪の症状が有るか、無いか、が一つの判断材料となります。
また、風邪は合併症が少ないですが、
インフルエンザは、
インフルエンザ脳症・脳炎、肺炎、
けいれんなどの合併症が
特に子供は出やすいので要注意です。
医者にかかるタイミングとしては、インフルエンザかどうかは、
高熱が出始めてから24時間ほど経たないと診断できません。
しかし、インフルエンザ脳症・脳炎は発熱から数時間から1日で発症する確率が80%だといわれています。
24時間以内では抗体反応が出ないので、医者に行っても
「様子を見ましょう」
と言われるだけになるかもしれませんが、脳症・脳炎のことを考えると、早めに受診しておいたほうが安心です。
水分補給ができなかったり、尿が出ない、痙攣などの深刻な症状がない場合、
1日程度は様子見を、という医師もおられるかと思いますが、
脳症・脳炎について早めに相談に行く、というのも視野に入れておいたほうが良いかもしれません。
子供に安易に解熱剤を飲ませる危険性について
子供が熱を出して苦しんでいるのを見るのは辛いですよね・・・
でも、
「少しでも楽にしてあげたい」と解熱剤を飲ませるのは
大変危険です。
理由は薬によってはインフルエンザ脳症・脳炎を重症化させてしまうこともあるからです。
熱は体が免疫力を高めてウイルスを排除しようと戦っている過程で出るものです。
(39℃くらいが一番免疫力が高まっています)
解熱剤は一時しのぎであって、病状が回復するのではありません。
熱を下げることによって、ウイルスの勢いが増して、
かえって症状が悪化したり、長引かせてしまうこともあります。
私の子供が高熱を出したときに、掛かり付けの医師に言われたことなのですが、
「高熱だけで脳炎になることはありません。
むしろ、解熱剤を使っての熱の昇降により、頭の硬膜や髄膜に負担がかかり、それが原因で脳炎や髄膜炎を起こすことのほうが怖いんです。」
ということでした。
なので、むやみに解熱剤を飲まさず、水分をしっかり採らせて早めに掛かり付け医で受診してください。
これは、インフルエンザだけではなく、高熱を出したときすべてに言えることです。
風邪?それともインフルエンザ?チェックしてみよう
風邪かインフルエンザかを見分けるにはいくつかのポイントがあります。
以下のチェックシートでチェックしてみましょう。
②くしゃみ・鼻水(または鼻づまり)が出る
③咳が出る
④頭痛がする
⑤激しい悪寒がする
⑥関節痛がある
⑦激しい倦怠感、疲労感がある
⑧熱が38℃以上ある
⑨上記のような症状が急激に出た
⑩地域、学校、会社でインフルエンザが流行している
当てはまる項目が多い方はインフルエンザの可能性があります。
特に⑧〜⑩が当てはまる方はインフルエンザの疑いが濃厚です。
速やかに医師の診断を受けましょう。
まとめ
インフルエンザかも…と思ったら、すぐに医師の診察を受けましょう。
ウイルスの増殖を抑える抗インフルエンザウイルス薬を服用し、感染を周囲に拡散させないよう、最低5日間は自宅療養が必要です。
また、予防接種を受ける(インフルエンザワクチンを接種する)ことで、重症化や合併症発症のリスクを軽減することができます。